嫌中国の感情が増幅する。

台湾人気モデル:家族が陳総統支持、中国がネット上で批判

台湾人気モデルの林志玲さん 【台北・庄司哲也】日本の国土交通省が推進する「ビジット・ジャパン・キャンペーン」の台湾親善大使で人気モデルの林志玲さんが、中国のインターネット上で批判を受けている。林さんの家族が独立志向とされる与党・民進党陳水扁総統の支持者のためだ。中国でも人気がある林さんだが、イメージキャラクターを務める商品のボイコットも呼びかけられている。

 台湾夕刊紙「中時晩報」などによると、中国のネット上には、林さんの母親が陳総統の支援団体に入るなど家族が熱心な民進党支持者であることから、林さんも同様に支持派と断定。「林志玲ボイコット、台湾独立滅亡」をスローガンに署名運動とともに林さんを起用した外資系企業の製品の排斥も求めている。

 林さんは7月に中国遼寧省大連市でコマーシャル撮影中に落馬し、ろっ骨を折るなどの大けがを負い退院したばかり。台湾の病院に入院中には、呉淑珍・陳総統夫人も見舞いに訪れた。

 一方、台湾内のネット上には「次期総統に民進党ではなく最大野党・国民党の馬英久氏の支持を表明したことがある」などと林さん擁護の書き込みが登場し、中台間で論争が起きている。批判に対し、林さんの所属事務所は「政治的な関心はない」と強調している。

毎日新聞 2005年8月12日 19時14分 (最終更新時間 8月12日 19時18分)